おしゃれな羽織りを買ったのに出番がない!「素敵」と「使いやすい」の違い

お店で見つけた瞬間、「かわいい!」と思ったジャケット。
試着してみても素敵で、これなら春も秋もたくさん着られそう。
ところが購入して家へ持ち帰ると、なぜか出番がない。
クローゼットを開けるたびに目には入るのに、結局いつものカーディガンを選んでしまう。
「気に入って買ったはずなのに、どうして着ないんだろう?」
そんな羽織りが、クローゼットに眠っていませんか。
理由のひとつは、「羽織り単体では素敵だけれど、手持ちの服と合わせにくい」ことです。
お店ではその羽織りに似合うトップスやパンツと一緒にディスプレイされていたり、試着するときも鏡の中では羽織りそのものに目が向きやすかったりします。
でも実際に家で着るときには、自分のクローゼットにある服と組み合わせなければなりません。
そこで初めて、「この丈、いつものパンツと合わないかも」「手持ちの柄物トップスと合わせると少しにぎやか」「袖が細くてブラウスを重ねにくい」と気づくことがあります。
羽織りを買うときには、「何に合うかな?」と漠然と考えるのではなく、手持ちの服を具体的に三着ほど思い浮かべてみましょう。
よくはく黒いパンツ。
お気に入りの花柄ワンピース。
休日によく着るデニム。
そのうち二つ、三つと自然に組み合わせが浮かぶなら、出番の多い羽織りになりやすくなります。
使いやすさは、色だけで決まるものでもありません。
黒やベージュなどのベーシックカラーでも、丈やシルエットが手持ちの服と合わなければ出番は減ってしまいます。
反対にブルーやグリーンなど少し印象的な色でも、普段着ているトップスやボトムスとの相性がよければ、意外と何度も手に取る一枚になることがあります。
もうひとつ大切なのが、着る場面を想像すること。
「おしゃれだから欲しい」だけでなく、「これはどこへ着ていこう?」まで考えてみます。
通勤に着たいのか。
友人とのランチに着たいのか。
近所への買い物にも気軽に使いたいのか。
旅行へ持っていきたいのか。
着ている自分の姿だけでなく、その服を着て過ごしている一日まで想像できる羽織りは、購入後の出番も増えやすくなります。
もちろん、「使いやすい服しか買ってはいけない」ということではありません。
一目惚れした華やかなジャケットや、少し個性的なデザインのカーディガンを楽しむことも、おしゃれの醍醐味です。
ただ、毎日のように頼れる羽織りを探しているなら、「素敵」にもうひとつ、「自分の暮らしに合う」という条件を加えてみる。
それだけで服選びの失敗は少なくなります。
そして、すでにクローゼットで眠っている羽織りがあるなら、一度手持ちの服と組み合わせ直してみましょう。
いつものパンツだけでなく、ワンピースにも。
前を閉じるだけでなく、開けても。
袖をそのまま着るだけでなく、少しまくってみても。
買ったときには思いつかなかった着方が見つかるかもしれません。
本当に使いやすい羽織りとは、「何にでも合う無難な服」とは限りません。
着心地がよく、自分のよく着る服に合わせやすく、そして袖を通したときに少し嬉しくなる。
「今日もこれにしよう」と自然に手が伸びる。
そんな一枚こそ、季節の変わり目に本当に頼れる羽織りなのではないでしょうか。